しりとり歌仙第2集 「青草の蒸す」の巻
Nose, Flores, Hideyoshi, Fields
2005.7.1-7.9
1.
斑鳩や青草の蒸すあぜの道 (nose)
2. ちらり作努衣の寺男みゆ (nose)
3. ゆんべから肥やしのできが気になって (flores)
4. 天下のことは夢のまたゆめ (hideyoshi)
5. 明月が恋の邪魔だよ観覧車 (nose)
6. やっぱりあんたは第三(枚目の)男 (fields)
7. このへんで戻りませんか紅葉狩り (nose)
8. リンゴ畑に雪の来ぬ間に (nose)
9. 鳰の湖比叡おろしに舟は揺れ (flores)
10. 連歌の衆は船端で吐く (nose)
11. 食えぬ鵜の怨みがこもる鮎を食い (flores)
12. 行きつけの店メイク濃きママ (nose)
13. マドロスの腕を枕にまどろんで (flores)
14. デカは張り込む有明の月 (flores)
15. 帰燕飛ぶ長屋の屋根にこぬか雨 (flores)
16. 目医者通いは銀杏散る道 (flores)
17. 誓います一年の計熱田宮 (nose)
18. うららの土佐は早や花便り (nose)
19. 流氷に光満ちたり海のたり (flores)
20. リール巻く手にずしり手ごたえ (nose)
21. 江戸前は埋め立てられてわずかハゼ (flores)
22. 禅寺の庫裏すきやき臭う (nose)
23. うふふふふ妻には内緒内緒です (nose)
24. 素肌に浴衣火照る湯あがり (flores)
25. リューマチの痛む右手でまゆを引く (nose)
26. くびれた胴は鳴子のこけし (flores)
27. 湘南の人去った浜赤とんぼ (nose)
28. 盆提灯が風にゆらゆら (flores)
29. ラマダンは黙々と喰う月明かり (nose)
30. リストラされて途方暮の秋 (flores)
31. 気がつけばみぞれ混じりの老いの坂 (nose)
32. 枯山水に心ひかれて (flores)
33. 天も地も草木も虫も我の手に (nose)
34. ニルヴァーナならすぐそこにある (flores)
35. 盧遮那仏おわす伽藍に春の風 (nose)
36. 膳所義仲寺の遅まきの花 (flores)
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